小堀理のブログ

創作とエッセイ、またその断片

マジでやばい夢 処刑

 私の同僚である美香子ちゃんは少し仕事をサボっていたらちょっと来なさいと上司に言われた。上司はビルに囲われた中庭に美香子ちゃんを連れて行くと、中庭の広い空間に向かって敬礼した。美香子ちゃんはひどく狼狽えた。というのは、上司が敬礼した先には銃を構えた兵士がたくさんいたのである。たちまち美香子ちゃんの行く手を塞いだ兵士たちは美香子ちゃんに銃を向けて引き金を引いた。ズダーン、ズダダーンと銃声が響く中で、私は敬礼する義務があった。私は美香子ちゃんの処刑に立ち会う証人として、役割を努めなければならなかった。

 翌日、私は友人と無駄話をしていたために上司にちょっと来なさいと呼び出された。まずいなと思った。上司は私をスーパーマーケットに連れて行くと、ここからはあなた独りで行くべきだと言って私の頬を撫でた。私は独りになるとサービスカウンターへ向かって受付に「処刑されるものですが」と言った。すると「処刑される方ですね、かしこまりました。こちらへどうぞ」と裏の通路を通される。見ると、そこは昨日美香子ちゃんが殺された場所と同じ中庭ではないか。兵士たちは私に銃を向ける。私は逃げ道を探すべく必死に辺りを見渡すと、私の知る会社の同僚たちが、敬礼して私をただ傍観していた。